地元広報誌「うえまち」コラム連載中!もし、我が子が不登校になったら?

第66回

相談事例(36) 「学校への欠席連絡をしたくない!」

 不登校の子どもは、朝起きた時に登校するかどうか迷っているわけではありません。「登校したほうが良い」「学校へ行かなくてはならない」とは分かっていても、実は行けないと言うより「今日は無理」と決めてしまっているほうが多いのです。
でも、親御さんは毎日欠席の連絡を学校へ入れなくてはなりなせん。本人の意思を確かめようと「行くの?」と問いかけますが、返答がなかったりトイレへ駈け込んだりではっきりしません。朝の忙しい時間帯です。このやり取りのあとに、毎日「今日は休ませます。」と連絡を入れることは、相当な苦痛だと親御さんは訴えます。できれば登校のことには触れないようにしようと思っていても、学校への連絡が義務付けられている感じで、どうしても本人にひとまず確認してしまうそうです。そして、時々親御さんのイライラも出るのか、バトルが繰り返されることも日常のようです。
 学校側は確かに親御さんからの欠席連絡は待っています。しかし、義務付けているわけではありません。何ら連絡もないことは避けたい学校側が、欠席の連絡をもらうことで親御さんとの連絡が取り合えているとひとまず判断していることも考えられます。
 親御さんは本人が現状では不登校なのですから、「本人が登校するときだけ電話入れます」と学校へ交渉されてはどうでしょうか?毎日の欠席電話を子どももそばで聞いていることもあるでしょう。親御さんと学校側と話を気にしてしまうのも当然です。そしてその電話をネガティブに捉えているとしたら、不機嫌になったりトイレに閉じこもったりすることもあるでしょう。毎日の電話が親御さんにとっても本人にとってもプレッシャーになるなら、学校側には遠慮せずにこちらの意向を伝えるべきだと思います。
 ただし、それによって学校との連絡が途絶えることはよくありません。親御さんが子どもの様子をつぶさに学校に伝えることも大切ですし、相談を重ねながら学校との協力体制を作ることも必要です。どういう連絡体制にするのか、学校としっかり相談してください。

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